トップページへ

 
2013.08.31 Sat

IMG_15603.JPG

今年もうちにとっては夏の風物詩、藤堂眞子 バレエアカデミー発表会がやってきた。

今年はなんと創立20周年。第16回目にして記念すべき日を迎えられる。

 

 

 

 

IMG_16722.JPG   IMG_6723.JPG

チケットやプログラムのデザインキーワードは、先生の要望でトゥシューズをテーマにすることになった。

5歳からバレエをはじめてから今日まで、ほんとバレエだけの人生だったという先生。

子供用のトゥシューズに、20年間 教室を続けてこれた想いを重ねていた。

 

 

 

IMG_4448.JPG   IMG_14500.JPG

スタジオで何枚か撮影してみたが、これが意外とムズイ。 色が淡く素材が光っていて、いまいち立体感がでない。

トゥシュ−ズと言えば、この業界ではテッパン素材。よくキービジュアルとして使われるけど、私にとっては 

このデザインを越えるものは観たことがない。 広島のグラフィックデザイナー grab 山田くんだ。

彼はあのペンギングラフィクス出身。広島の中堅デザイナーの中では、もっともリスペクトしている。

以前から彼がつくる エロかっこいいデザインや、多才なライフワークには惚れていたが、

このポワント(トゥシューズ)のポスターは、いま観てもすごいと思う。一見シンプルなグラフィックだけど

これが細かいところまでほんとよく凝っていてきれい。

 

広島で 30代前半で、こんなデザインをする人がいるんだなと・・・

 

バレエへのこだわりの深さ、デザインとしての完成度の高さもだが

この トゥシューズを購入するくだりは、その想にどれだけ費やしているか、よくわかる。

(SHOP でかなり冷ややかな眼で見られたという、後日談もすばらしいかった・笑)

 

 

 

 

IMG_5542.JPG

今回はなんと男性ダンサーが6人も参加。常連の王子らしい王子(笑)青木さん、末原さんはもちろん

東京、大阪から、若手では有望なダンサーが駆けつけてきて、先生の20周年に華を添える。

 

 

 

IMG_5596.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

広島のこんな小さな教室の発表会に、

これだけのメンバーが踊った。

 

エチュードのラストに揃い踏み

みんなが飛べば圧巻だった!

 

 

 

IMG_5554.JPG   IMG_5555.JPG

 

IMG_5586.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それと今回は、各男性ダンサーがそれぞれの

パートナー役の生徒さんを、手とり足とり指導していた。

もちろん今までも 息を合わせるために

リハを重ねてはいたけど、ちょっと違うんだよね〜 

逆に先生があまり怒って出てこない? でもこれは

生徒さんにとってはラッキーだったかな。

 

 

 

IMG_5600.JPG

そんな きつい練習が終われば 普通の小・中学生、かわいいです。

 

 

 

 

 

 

IMG_5550.JPG

藤堂先生、珍しく笑ってる。

リハーサルの段階で、こんな笑顔の写真は

まず撮れない(笑)

 

じつは今回の舞台、7年ぶりに

先生がステージに立った。

もとはここの生徒さんで、ドイツで活躍している

山本誉司くん振付の 創作ダンスを踊った。

 

ほんの5分ぐらいだったか・・・

暗いステージに先生がゆっくりと歩きながら、

シルエットで浮かび上がってきた時、

涙が自然と込上げてきた。止まらなかった。

 

白い、何の飾りも無い衣装。振付は地味で

ゆっくりと ただ淡々と、刹那に過ぎて行く感じ。

レクイエムのような音楽。

冥土のような暗いステージに地平線が光り

とても細くて小さい先生が消えていく・・・

 

涙が出たのはきっと、去年亡くなられた

先生のお母さんに、私が感情移入してるのかなと

思った。でもそうじゃない。

 

 

なんか先生の想いが、遠くの舞台から

迫力となって伝わってきたんだと思う。

 

 

 

 

 

7年前、先生が踊るのを観て 人が踊るってのは、こんなにもすごいんだと思った。 

体を使って、ここまで表現できるんだと感動した。

 

この日、人が踊るのを観て、はじめて泣いた。

 

 

先生、発表会の成功、おめでとうございます。お疲れさまでした。

そして、ありがとうございました。