10年は苦労だらけ。
Bongouter 2022.03.16 Wed
DELI CAFE
Bon gouter
五日市のデリカフェボングーテはこの日、10周年。
今までも多くのお店の出店仕事をしてきたけど、10年続けられる、
特に飲食店では簡単ではないこと。そして出店仕事をいただいて、
開店させてからも、継続してお仕事をいただけるのは少ないからね。
ボングーテさんも、仕事でのお付き合いはもうないけど、それでも
とにかく印象的なオーナーさんだった。
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そのオーナーさんが なんと10周年になったのを忘れていたので. 笑
この日は簡単なお祝いと、開店以来ずっと人気の名物商品を
食べたくて来店することに。
写真は10年前 デザインしたオープン用 DMで、そこに
お祝いのメッセージを書き足してお届けに。
10年も経つと、外壁の特注ペンキ塗料も色褪せてるね。
開店当初 ロゴのカモメも、お客さんに鳩?と言われたし. 笑
美人オーナーの荒木さん!ご無沙汰です、マスクなのが残念ね。
飲食の女性オーナーらしく実直な方で愛嬌があり、
けっこう気の強いところもありますが. 笑 でも開店時から現在も
働いてるスタッフさんがいるぐらい、気遣いもできる経営者です。
この10年はどうでしたか?と聞くと、笑いながら間髪入れずに
「しんどかったわ! 10年苦労だらけよ〜」と言い放って。
でも感慨深そうだった。
この 5、6年はお店に行くことも、滅多になかったので
商売がどうなってるとか、店がどっち向いてるとかはわからないけど
それでも外から観ていても、わかることがある。
どんな苦労かも、なんとなく想像できる。
飲食業なら なおさらで。
10年前、荒木さんと初めてお会いしたのは、私が入院していた
病院だった。電話で入院してるからとお断りしたら
病院まで行きます!と、ほんとに来ちゃったのね. 笑
退院してから何度も打ち合わせして、彼女が当初、仮契約までしてた
ブラック施工業者を解約して、やっと開店まで漕ぎつけた。
お見舞いに頂いたこの本は、当時の私にはとてもタイムリーな内容で
入院中のベッドで何度と読んだもの。
今見ても、内容もイラストも素晴らしい。
フランス北西部 ブルターニュ地方の伝統菓子クイニーアマン。
一見デニッシュのようだが、リベイクすると香ばしいバターが
溢れ出るほど濃厚で、1個食べればで充分満足できる味わい!
本場では小麦粉、砂糖、バターをそれぞれ 4:3:3で混ぜて作るので
とても甘くて重いので、美味しく焼き上げるのも難しいお菓子。
それとフランス産の蕎麦粉を使った、本物のガレットが広島で食べれる、
カフェにしたい。そんなオーナーのこだわりはとても強かった。
でも飲食店で働いた経験が少なく、クイニーもガレットも 0から始めた。
店舗は元々ドコモの物件で駐車場も 7台あり大きい、五日市なので
家賃もけっこう高い。飲食店でカフェや喫茶店といえば、人気店になっても
利益がほんと少ない。ほとんどの個人店が自転車操業だと思う。
スタートする前から、苦労するのはわかっているけど、それでも
覚悟を決めて本気で調理して、お客様に食の悦びを与えている人を
ずっと応援したい。手伝ってあげたい。
だから仕事でも、仕事じゃなくても飲食業で
ちょっとでも関わったことのある人なら、わかると思う。
個人店で 10年という節目を迎えることは、ほんとに苦労した人ができる
素晴らしいことなんだ。
お花でも届けようかと思ったけど、たぶん荒木さんはきれいな花より
こっちの方がウケるかなと。以前もオーナーからリクエストで
仕込んであげたボトルビオトープをプレゼント! ちょいどいい
フラワーポットもありいい感じにまとまった。
アイビーやドクダミ、水生植物や苔も合わせて10種類ほど仕込み、
タニシもつがいでセットして。
サバサバしている荒木さんも、以前持って行った時と同じく
うれしそうに受け取ってくれた。
コロナ禍や戦争や円安や… まだまだ苦労は絶えないけど
ここからまた10年、続いて欲しいなぁ。
( でもやめる時は スパッとやめそうだけど. 笑 )