21年目の 再スタート。
MARIO DESSERT 並木通り店   2018.09.14 Fri

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MARIO  DESSERT 

NAMIKIDORI 

マリオデザート並木通り店を 全面リニューアルすることになった。

開店から 21年。デザートとしては 2号店、広島でも一等地にあって

ここからブレークして、13店舗まで展開していった。

 

 

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 全面改装といっても 、MARIOグループは20年経った店舗も多く

古い店舗を活かし、できる限り リユース・リサイクルして

改装するので、これは毎度 かなり面倒。

今回はまず、この看板を再生すことになった。

 

 

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店内もこんな感じに、壁や什器もずいぶんとヤレている。

このケーキケースも当時 流行ったスタイルだけど

もう時流ではないね。

 

 

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工期は 4日間、写真は現場から指示を飛ばす、マスターこと

池田マリオ会長。月 1回の各店ミーティングをまわりながら、

現場に張り付いてる。しかもこの時期は ほぼ毎日、

どこかの店で試食をしている。この年齢では超人的だ。

 

 

 

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さて、持ち帰った看板をさっそくレストア。

ちなみに下のが 97年のオープン当初、付けていた看板。

パイン材で作ったもので、開店から 1年もしないのに 記録的台風で

壊れちゃった。二代目はたしかレッドオークか 楢材で出来ている。

 

 

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塗装の浮いてるところ、木材の傷んでる部分を削り落とす。

なんと 20年も経ってるのに、木部はほとんど傷みもなく

ひと皮 削りするだけで、きれいな木肌が現れた。さすが。

塗料も当時のペンキにしては 充分保っている。

この後、ヤスリをかけまくってから〜

 

 

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下地を塗って目止めして、白のベースは 2度塗りする。

乾いたらロゴをペイント。

 

 

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ロゴが乾いたら、もう 1度 白ベースを塗る。

で、またロゴをペイントしたら完成。これを両面、乾かしながら

仕上げていく。

なぜ描いたロゴを塗りつぶしてまで、2度もペイントするのか。 

そこにちょっとした こだわりがある。

 

 

 

 

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完成。 ここからまた 5年、10年と保ってほしいな。

 

 

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開店前日の夕方、雨の降る前にギリギリ取り付け。

今回、袖看板のアームはいかにもアイアンらしく、黒鉄塗装。

 

 

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間に合った。MARIO仕事 28年やってるけど、毎回、

ホッとする瞬間。

 

 

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i Phoneで撮影、夕暮れ前の雰囲気がよく写っている。

 

 

 

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塗り替えたブルーの配色が冴えているね。

カルプ材のサインでも安っぽく見えないし、いい感じだ。

テントもそのまま再利用してるけど、違和感ないのがすごい。

カラーコーデのバランスが よくとれているからだろう。

旧車のレストアと一緒で、ただボディだけ塗装しても

パーツを全て見直さないと、不自然な仕上がりになってしまう。

 

 

 

 

 

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これは開店から 5日目。 祝いのお花もなくなって 撮影日和。

 

 

 

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20年前と明らかに違うのは、街を歩く外国人が増えたこと。

広島は今や、海外から訪れる観光客は年間100万人以上。

観光地でなくても、こんな団体様ももう 珍しくない。

観光客だけではなく、住んでる人や国籍も多様になったと思う。

 

 

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店内もすっきりと、壁が明るくなって床はクリーニング。

とりあえずオープンしたけど、ここからまだ 照明も増やしていく。

 

 

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WOODPRO Shopで購入した籠に、フェイクグリーンをアレンジ。

マスターがこの日まで買ってきたものを ディスプレイしていく。

 

 

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ケーキケースは 1台だけで、MARIO ならではの定番もの、

フルーツてんこ盛りのボリューミーなタルトが並ぶ。

 

 

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DESSERT らしいアイテムとしては、こんなフォカッチャや

オープン時からあるパニーニなども人気。

 

 

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でも個人的には今回、復活したこのスコーンが外せない。

これぞ MARIOというレシピ、粉っぽく ぼっそぼそで喉に詰まる

大して甘くもなく重くて食べにくい。 厳しい意見も聞く。けど

スコーン通の私としてはこれはこれで、美味しいんですよ。ハイ。

昔から大好きなので、この硬さや粉っぽさが。

 

 

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2e  deuxieme

お花はいつものドゥジエムさん、ここをイメージして

ほとんどハーブでアレンジ。すごくいいね〜

紫バジルがすごい香り、そのまま料理でも使えそう(笑)

 

 

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こちらはそのドゥジエム、山村さんが撮ったものを拝借。

やっぱり写真もいいね。

 

 

 

それにしても今回のリノベーション、近頃の MARIOらしく

徹底的に現状の店舗を見直して、リユースできるものは

とことん再生して使うというスタンス。他の店舗施工仕事では

まずここまでしない。1から創った方が 早いし楽だからね。

古民家再生と同じで、こんな再生ができるのも、

建材に質の良いものが使われているのと、

21年前の施工法がちゃんとしているからだ。

 

それと、久々にマスター(MARIO 会長)と話していて

感慨深い事があった。

ほんと長く仕事させてもらってはいるけど

それでもわからない、大切な学びがあった。