12年の答え。
ふくべ三 2025.04.17 Thu
おそば料理
ふ く べ 三
湯来の「 ふくべ三 」へ。あの横川店の閉店から もう
12年になるのか。
fukube3.view-up.jp/
なつかしい暖簾が見えて、もうここで思わず じ〜んときた。
週に2日のみ営業、予約も半年〜 1年待ちとか。
アラカルトメニューではなく、お蕎麦料理のコースのみ。
キッチン横の席に着くと、まずはこの「そばがき」が出て
これは思い出の味わいのままだった。なつかしい〜
湯来産 野菜の盛り合わせ
自家栽培と地元の野菜のみで、それぞれ調理法が違う。
12種類、見た目はどれも漬けたり 軽く蒸したように見えるけど
どれも食感から味付けまで、一口ごとに変わるし
口に入れるまでの想定を覆す。
それぞれ野菜本来の
やさしい味わいを感じれた。
でもこの時、1番驚いたのは BOSSの一言で
「 野菜をはじめて おいしいと思った。」
BOSSは普段、肉食でワインに精通している。
野菜は食べるけど( 人参を除く )それは脇役であって
今まで美味しいと感じたことが、ほとんどないと言われてた。
BOSSとは 10年来、いっしょに食事をさせてもらってるけど
食べながら こんなにピュアに驚いてる BOSSは
はじめて見たよ。
もちろん年齢的な 味覚の変化はあるだろう。
でもそれだけではない、味わいを感じれたから
一菜ごとに感動を覚えた。
同じような近隣の田舎に住んでる、私からすれば
この野菜たちは我が家でも栽培してたり、近所の農家さんから
頂いてるのと、遜色ないものだと思う。
それを 12品、ここまで明確に味わいを変えれるだろうか。
この感じの前菜盛り合わせや おばんざい、マクロビなど
多くの店でも食してきたけど、それらとも
一線を画す味わい。
またこの盛り付けや その量にも
店主の手元を感じる、人柄まで現れているようで
うれしくなった。
蕎麦の出汁で焼いた卵焼きは大きくて、あつあつで美味しい。
地元山菜をそば粉で揚げた天ぷら 8種。見た目は地味だけど
やはりそば粉の風味と、素朴な味わいが残る。
ここでふくべ三 自ら、天ぷらを持ってこられ山野草の説明に。
ご無沙汰してました、見た感じはお変わりないけど
ちゃんと歳はとられてました。
でもお声や話した印象は、12年前のままです。
天ぷらをゆっくり食べて一時、いよいよ「 蕎麦 」が出てきた。
十割蕎麦、まずはコシの強い太麺で。
横川店ではなかったこの太さ、濃厚な「そば」本来の風味。
ざるではなくこの茶碗にしてるのも、趣が変わるし
味わいにも影響している。
蕎麦二皿目は細麺で、以前よりも若干細いというか丁寧な感じで。
( 横川店では麺がちょっと強気で、暴れているというか、
それもよかったけど. 笑 )
見た目は出雲そばに近いけど、でも一口入れてやっぱり
あぁこの感じ、この風味だったなぁと記憶が納得した。
やっぱり美味しい、ふくべ三の蕎麦だった。
BOSSもこの表情〜
感想は書かなくても一目瞭然ですね。
デザートもそばを使ったジュレで、繊細ながらやさしくさっぱりと。
どの器もすべて素敵だった。
もう感動の一言で尽きる。
なつかしさと新鮮さ、有難い人たちと同じ食卓で
「 蕎麦 」という日本の食を、心のままにたっぷりと
味わえた。
楽しかったなぁ、しあわせ。
テーブルから見えるキッチン、オーナーとおばさんが
二人で調理している。
厨房とゆうより普通の田舎の台所だった。
ふくべ三がテキパキと、丁寧に仕込んでるのがよく見える。
この雰囲気は 12年前といっしょだ。
必ずまた来ます!と挨拶して
美味しい時間はあっという間に終わった。
BOSSと一緒に、大満足のこの表情。
目の前には そば畑があり、この古民家は借りているらしい。
12年前に大分に引っ越して、そばの栽培を伝授されたので
年に 2回は収穫できるかな。
BOSSのゲレンデがよく似合う駐車場. 笑
また来ましょうね。