紡ぐ糸。
kantyukyo 2023.08.27 Sun
kantyukyo
「 絲 」展
閒中居(カンチュウキョ)で開催されている「絲」展へ。日曜最終日で
仕事を抜け出して、なんとか観に行けた。去年の 11月以来、久しぶりの
カンチュウキョ、変わらないこの暗い空間が、京都で観た kankakariの
「 分陰 」を思い出させた。
kantyukyo.jp/top/
絲 i t o i t o
糸を紡ぐことがテーマになってるアーティストさんで、なんと
広島の作家さんだった。しかもご夫婦共アーティスト。
instagram.com/__itoito__/
これはインドの野蚕(やさん)の繭、でかい!
おまけにとても硬い。
これは麻を紡いだ糸で編んだ手提げ袋。枠織という古代の織り方で、
誰でも 1日で作れるポシェット?的な袋のワークショップもあり、
予約していた。
カンチュウキョのお茶・おやつ付きで。
この座布団?もまるで毛皮のようだけど、輸入で仕入れてる材料から
処分される部分をリサイクルして糸を紡ぎ、織り上げている。
糸自体が太いけどフワッとしているし、触り心地も気持ちいい。
でも残念なことにこの材料が不足していて、品切れだった。
いつものことながら、カンチュウキョさんがディレクションする
個展の案内状が秀逸すぎる。今回も解読するのに難解だった. 笑
ちょっと大きな「ネズミ花火」みたいだけど. 笑
薄い和紙の封筒?袋から、紙縒り状のものを出したところ。
その紙縒りを破かないように丁寧に広げると、「絲」というタイトルと
展示日時とお問い合わせ先が一行だけある。しかも裏刷りで。
その紙縒り(こより)にした案内状を、油に浸し火を付けると
江戸時代の灯りになる。時代劇に出てきそうだ。
日本の一般的な お蚕さんの繭。先ほどの野蚕の 1/3ぐらいね。
その繭を作る昔ながらのケージを畳んだ状態で、ディスプレイ。
奥の部屋では実際に使われている、これまた古い織り機と
その織物が渋い。
床の間に飾られているこれは 昔の「虫かご」ね。
とても小さな工芸品、カンチュウキョさんのコレクションだな。
この羽織りものもよかった、インド産の生地を縫い合わせ、
腕を通す穴だけ開けている。肩掛けや襟巻きにもできる。
しっとり柔らかく優しい風合い。
ゆっくり観れなかったけど、仕事からちょっと抜け出して
行ってよかった。
また次の予定と約束もして、さて現実に戻ろう。