今回、アート三昧ツアーのメインディッシュは
高松にあるイサムノグチ庭園美術館に行くこと。
ずっと夢だったのでうれしいな〜
去年の札幌モエレ公園といい、ノグチ運がいい(笑)とはいえ
この美術館はハガキで予約しないといけないし
おまけに週3日間のみ、1日3回の開館だけ。しかも
香川の山の中で簡単には拝めない訳です。
だからこそ、ファンとしては絶対行きたいのよ なおさら。
で、高松に着いてから2時間は空いてたので、思いつきで市内にある有名な 栗林公園(りつりんと読む)へ。
行ってびっくりですよ〜 でかい!すごい!! ま〜セントラルパークも都会のど真ん中になんで〜っていう
サイズだったけど、人口や面積比でいえばそれぐらいでかいんじゃないの。公園のために山が丸々一山管理されてるんよ。
よかった〜ここも見れて〜(公園半分だけど・笑)
公園内の掬月亭にて、お茶ないとたしなんで。
気持ちいい時間はあっというま。
さて、公園をいそいそと後にして
迷いながらも着きました。ワクワクです・・・
これは受付と書籍など売ってる待ち合い所です。
中はもちろん撮影禁。
あたりは切り出したままの巨石が無造作に積まれてます。
イサムノグチが晩年、ほとんど過ごしていた自宅も
そのまま保存されてます。
1時スタート。この円形に積まれてる石垣の中が元工房で、全てが生前当時のそのままに
保存されていた。美術館ガイドの想いのこもった説明を聞きながら自由に、ゆっくりと観てまわる・・・
彼の代表作「エナジーヴォイド」
もっとも見たかった、このために来た。
視界に飛び込んできたとき
ほんと久しぶりに言葉を無くして
息をのんだ。
この写真なんかではまるでわからない
生きてるような、存在感というか
まるで動いているような。
悲しいとか、うれしいとかじゃない
涙が出てきて、しびれてた。
この目の前に長椅子があって
座ってるとなんともいえない心地になる・・・
ちなみにこの大きな蔵も
イサムノグチ本人がこのエナジーヴォイドを設置するために、探して移築したもの。
ガイドさんにいろんなこと質問して、観て、また質問して、何度も観て
すぐ終ってしまいました。
ガイドさん、ありがとう・・・
あなたノグチの女か?(笑)ってぐらい詳しく細かいことまで
教えてくれて。
この人がどれだけ惚れ込んで、ここに在るか わかる。
ちょっとうらやましいな。
名残り惜しくてカメラを向けたら
イサムノグチがアメリカから苗木を持ち帰り
彫刻庭園に植えた樹が見送ってる。
彼の、お母さんとの思い出の樹。
東洋と西洋のみならず、美術界のあらゆる境界線を超越した独特の作風の根底には、イサム自身が抱えていた
「帰属の不確かさ」がある。
1904年、イサムは米ロサンゼルスで生まれた。父は著名な英語詩人、野口米次郎。母は米国人レオニー・ギルモア。
だが、父はイサムが生まれる直前に母子 を捨て日本に帰国。戦争で排日機運の高まる中、母と日本に渡ったが、
父は別の日本人女性と結婚していた。
イサムは日本でも屈辱的な差別を受ける。米国で排除され、日本にも居場所がない。
「愛情や憎悪はどこに向ければよいのか」
「安住の地はどこなのか」
イサムは終生「帰属する場」を求め続け、その思いを作品にぶつけた。
イサムノグチ 宿命の越境者(講談社文庫)
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