想いで詰まった箱。
MARUBUN 小松本店 2019.12.08 Sun
MARUBUN
KOMATSU HONTEN since 1923
今年、愛媛のマルブン・眞鍋さんからうれしい報告があった。
来年、小松の本店を建て替えることが決まったという。
マルブンは創業 1923年。あと3年で 100周年を迎えることになる。
写真の小松店は1992年に、食堂だったお店を改装したので
もう28年になる。
設計デザインは広島のカロッツェリアコーノ・河野さん。
MARIOでは 1994年までの 7店舗を設計デザインをされているが
河野さんの店舗デザインは秀逸で人気店も多く、有名だった。
特にこのような古い建築や民家などをリノベーションして
モダンな店舗に仕上げるのは、彼が草分けだと思う。
marubun8.com
100年前から ありがとう。
さて来年の 3月8日が営業の最終日と決まり、一時閉店までの
3ヶ月間、さよならイベントを開催する。
その告知ポスターを制作させてもらった。
ポスター左サイドのイラストは、当時 小松本店で使っていた
メニューの表紙を再現したもの。94年あたりから制作したもので、
年に 2回、デザインごと変えてたから たいへんだったけど
追われながらもたのしいお仕事だった。
もちろんアナログで同じメニューを 40部ぐらい作るので
このタイトルやロゴはカラーコピーで色付けしているが、
イラスト部分は1部づつカラーマーカーで着色していた。
それにしてもなつかしいなぁ・・・
この たくましい3人のこどもたちだった長男が、この小松本店で
五代目として店長を務めている。
当時の原稿が残ってるものは、モノクロなのでスキャンすれば
再現もしやすいんだけどね。
眞鍋社長も、弟のタケシ常務もキースが大好き。
当時、こんな落書きが簡単そうで意外と苦戦する. 笑
毎回毎回、時間もないけど迷いもないというか、ふっきれてるな。
これは上記の 6枚と違って、2000年に入ってから。なつかしい〜
個人的にはお気に入りで、ようやくメニュー写真を入れたりして
でもまだアナログデザイン、すべて手作りメニュー。
全国的に食の安全が揺らぎだし、マルブンでも使ってる食材や
安全面など、ちゃんとお客様にアピールすることに。
メニューにもそういった、メッセージ性を持ちようになった。
12月、店内に貼ってもらった。さてもう 2ヶ月しかないのね、
最終日も行くけど、その前にも行きたいなぁ。
よく店舗そのものを箱(ハコ)と呼んだりする。
飲食店としての箱は、水回りがあるから傷みが早く
10年維持するのもなにかとたいへんで、20年ずっと変わらない
老舗や繁盛店ほど、度々大きな修理をされている。
四代目が帰郷しこの小松店が生まれ変わり、
伝説の繁盛店になり、27年。
もうとんでもない数の、人生のドラマが
ここで始まったり、終わったり。
そんな、思い出の箱が無くなり、また再生していく様を
この目で見届けたいね。